イスラーム巡礼

 用があって行った調布市役所の隣で野町和嘉展をやっていた。野町和嘉さんはサハラ砂漠だとかナイル川だとか、チベットだとか、悠遠な大地の営みをずっと取り続けている写真家で、いつか写真展に行きたいと思っていた。今回の『イスラーム巡礼』も野町さんの代表作のひとつ。 

 メッカ巡礼のための信者が200万人も集うテント村、カーバ神殿を回る信者のほとばしるエネルギー、千年以上も前に殉教した指導者の廟で涙する絶対的な信仰心、こんなものを前にすると、日本人てとてもひ弱な民族のような気がする。信仰のために命を投げ出すなんてことは理解不能なことだけれど、だからこそ僕なんかは自分の身動きが取れなくなったら、人を頼ってしまうんでしょう。生も死も僕にとっては自分個人の問題だ。しかしそういう分別を彼の地のムスリムは超越しているのかもしれませんね。

コメントは受け付けていません。